2022年12月 3日 (土)

Best Of Dark Horse Records: 1974-1977 / Various Artists

11月のレコードストアデイ・ブラックフライデイは、あまり欲しいものがなかったのですが、これだけは押さえておきたかった1枚。

ジョージ・ハリスンが立ち上げた「Dark Horse Records」のレーベルコンピレーションであります。

発売日には店頭にもネットにも無かったのですが、遅れて入荷したようで、なんとかゲットできました。

Best_of_darkhorse

ここに収録されたアーティストのアルバムは、今年リマスターされたのですが、配信のみのリリース。

現時点では、ラヴィ・シャンカールの「SHANKAR FAMILY & FRIENDS」のシングルのみ先のRSDでアナログリリースされています。

なので、このコンピレーションは貴重で、ジャケットの馬のレーベルキャラを見るだけでテンションが上がります。

以前から、ジョージのレーベルということで、ラヴィ・シャンカールやスプリンター、ヘンリー・マカロックは、中古でアナログを探してチェックしていたのですが、ジム・ケルトナー、デヴィッド・フォスター、ダニー・コーチマー達のスーパーグループ、アティチューズや、ステアーステップス、ケニ・バーク、ジヴァは、今回の配信で初めて聴きました。

インド音楽から、ソウル、ファンクやスワンプと、レーベルとしては統一感がないように見えますが、ジョージ・ハリスンの音楽遍歴を振り返ると納得の人選。

ステアーステップスのファンキーなサウンドは、ジョージのアルバム「Thirty Three & 1/3」に繋がっていると感じました。

せっかくリマスターしたので、コンピ収録曲のそれぞれのアルバムは是非CD/LPでもリリースして欲しいです。

スプリンターとヘンリー・マカロックのアルバムのことは、以前ブログに書いたのでリンクを貼っておきます。

http://spookyelectric3.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/splinter-the-pl.html

http://spookyelectric3.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/henry-mcculloug.html

ビリー・プレストンがプロデュースしたステアーステップスのアルバム「2nd Resurrection」。これはアナログが欲しい!

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2022年11月19日 (土)

Glen Phillips / There Is So Much Here (2022)

トード・ザ・ウェット・スプロケットのフロントマン、グレン・フィリップス、4年ぶりののニューアルバム。

私は、バンドよりもシンガーソングライター色が強い傾向になるソロの方が好きで。
前作「Swallowed By The New」も素晴らしい出来だったので、期待しておりました。

Glen_new

(アナログには、最近ではあまりついていないダウンロードカードが入っていました。)

本作は、ルーツ系の曲よりPOPな曲が多いイメージですが、相変わらず良い曲ばかりで、ソングライターとしての油の乗りっぷりが素晴らしく、まだまだこれから最高傑作を更新しそう。

レコーディングは、ほとんどの曲をデス・キャブ・フォー・キューティーのデイブ・デッパー(ベース、ギター)とブルー・クレーンズのジー・タンザー (ドラムス)とグレンで演奏し、ゲストが加わる形で制作された模様。
曲を最高に引き立てる演奏・アレンジも素晴らしいです。

Webの情報として、以前から交流のある、サラ・ワトキンスが参加とありましたが、大人の事情かクレジットに載っていません。
サラのお兄いさんである、ショーン・ワトキンスのクレジットはあるのですが。

アメリカのメディアでは「ソングライティングに関して言えば、グレン・フィリップスはクラウデッド・ハウスのニール・フィンに対するアメリカ人の返答」と言っており、そのソングライティングは折り紙付き。

もうベテランですが、もっと注目されるべきシンガーソングライターだと思います。

前作が10年、本作が4年とインターバルが長く、かなり寡作なので、もう少しコンスタントにアルバムを出してほしいです。

アルバムオープニングナンバー「Stone Throat」

 

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2022年10月30日 (日)

Michael Head & The Red Elastic Band / Dear Scott (2022)

ペイル・ファウンテンズ、シャックで活躍したマイケル・ヘッドのバンド、マイケル・ヘッド&ザ・レッド・エラスティック・バンドのニューアルバム。
マイケル・ヘッド&ザ・レッド・エラスティック・バンド名義では2枚目のアルバムになります。

Dear_scott

プロデューサーは、元コーラルでマイケルと同郷(リヴァプール)のビル・ライダー・ジョーンズ。
ビルは絶対ペイル・ファウンテンズやシャックの大ファンだったはず。

自分がプロデュースすることで、ペイル・ファウンテンズの頃の輝きを取り戻すという気概が見えるし、実際、シャック以降のアルバムの中で、一番の出来だと思います。

一番大きいのは、マイケル・ヘッドのソングライティングのセンスが全く衰えていないところ。
そこにストリングスやブラスを効果的に使ったサウンドプロダクションで、ペイル・ファウンテンズの再現というより、キャリアに裏打ちされた円熟味を感じさせる仕上がりになっています。

まさに同郷の先輩・後輩による理想のコラボレーション。

本作は、なんと英国チャートで6位にランクインしたそう。
まだまだメロディー志向のリヴァプールの系譜がつながっていて、英国に親しまれていることが嬉しいです。

Apple Musicでは、「Dear Scott」デラックス版として、マイケル・ヘッド&ザ・レッド・エラスティック・バンドの2020年のライブ音源「Live in London」(11曲)が配信されていますので、こちらも要チェックです。

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2022年10月16日 (日)

Bonny Light Horseman / Rolling Golden Holy (2022)

ファースト・アルバムを聴いて大ファンになった、ボニー・ライト・ホースマンのセカンドアルバム。

今年、アナイス・ミッチェルのニューアルバムがリリースされたので、しばらくバンドでのニューアルバムはないと思っていたので、嬉しいリリースです。

Rolling_golden

 

(LPはボーナストラックありとありましたが、私が購入したCDは、LPと同じく11曲入っていました。ジャケットは10曲になっているのですが。)

ファーストは古いフォークソングを再構築したものでしたが、セカンドは全ての曲の作詞・作曲はバンド名義になっています。
外部ミュージシャンは、ベースとドラムの二人だけで、プロデューサーは、ファーストと同じくメンバーのジョシュ・カウフマン。
できるたけ3人で作り上げ、バンドとしての純度を高める意図が見えます。

バンドの特長は、まずアナイスが素晴らしい声の持ち主であること。
そしてアナイスとエリックが曲ごとにメインヴォーカルを取りながら、お互いの歌メロに見事なハーモニーをつけていること。
二人は全く声質が違うのにこれが素晴らしく美しいのです。

ジョシュは裏方に回っている印象ですが、プロデューサーとして最終的にまとめ上げているのは彼だと思うし、オルタナな味付けをしているのは、Fruit Batsとしても活躍しているエリックで、3人のバランスが絶妙なのです。

ファーストも素晴らしい出来栄えでしたが、本作はバンドのカラーをさらに明確にしてステップアップした印象。
まさに理想的なセカンドアルバムです。

ボニー・ライト・ホースマンは、12月からUSツアーが予定されています。
なんとサポートは、私のお気に入りのジョアン・シェリーとカサンドラ・ジェンキンス!
これは見たい!日本にも来てくれたら最高なのですが。

3人だけのライブ演奏動画がありました。

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2022年10月10日 (月)

Aoife O'Donovan / Live From The Hi​•​Fi (2022)

イーファ・オドノヴァンの最新ライブが、バンドキャンプ限定でリリース。
フィジカル盤はなく、ダウンロードのみの販売。

円安のため価格が約1.5倍になっているので、ちょっと躊躇しましたが、内容は最高なのでファンは安心して買ってください。

Live_hifi

 

今年の8月にインディアナポリスのHi-Fiアネックスで行われたライブで、ニューアルバム「Age Of Apathy」を中心としたソングリストで全12曲。
ブルース・スプリングスティーンのカバーも1曲入っってます。

バンドは、イーファーを含んだ4人なのですが、鉄壁のアンサンブル。
バンドのギタリストである、イーザ・バークは、Lula Wilesやシンガーソングライターとしても活動している方で、見事なコーラスをつけているし、フィドルも演奏するなどマルチぶりを発揮。

リズム隊もイーファの歌に寄り添った素晴らしい演奏で、このライブに立ち会った方は、みんな感銘を受けたはず。
イーファもスタッフもこの素晴らしい演奏をリリースすべきだと思ったのでしょう。

これだけ素晴らしい内容なので、ブツでも持っておきたくなります。
CD、LPでのリリースもぜひ検討してほしいです。

バンドキャンプのリンクは以下です。

https://aoifeodonovan.bandcamp.com/album/live-from-the-hi-fi

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2022年9月19日 (月)

Freedy Johnston / Back On The Road To You (2022)

フリーディ・ジョンストン8年ぶりのニューアルバム。
まだ物は届いていないのですが、ストリーミングで聴いても素晴らしい出来なので、ピックアップします。

Botrty

私が最初にフリーディ・ジョンストンを聴いたのは92年作の「Can You Fly」で、素晴らしいソングライティングと歌声に痺れ、その後、彼のアルバムのほとんどを聴いてきました。

自分的には「Can You Fly」を超えるアルバムはなく、フリーディ・ジョンストンを聴きたくなったときは「Can You Fly」の一択でした。

しかし、本作は「Can You Fly」を超えたとは言えないまでも、同列に並ぶほどの出来だと思います。

フリーディ・ジョンストンは61歳なのですが、30年前と声が全然変わっていないし、タイムレスな素晴らしい曲を紡ぐソングライティングも健在。

本作を支えるバックミュージシャンも素晴らしい演奏をしているし、コーラスとして、エイミー・マンやスザンナ・ホフスが参加しているのも嬉しい限り。

ずっと追いかけていたものの、ここまでの傑作アルバムを届けてくれるとは思っていなかったので、感動もひとしおです。

早くフィジカル盤で聴きたいです。

エイミー・マンとのデュエット曲「Darlin’」

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2022年8月28日 (日)

Julia Jacklin / Pre Pleasure (2022)

2019年のセカンド・アルバム「Crushing」を聴いてファンになった、オーストラリアのシンガーソングライター、ジュリア・ジャクリンのニューアルバム。
(「Crushing」のことはここに書きました。

Prepleasure

(LPはホワイトとレッドの2種あり)

共同プロデューサーにアーケード・ファイアやザ・ウェザー・ステーションの仕事で知られるマーカス・パクィンを起用。
マーカス・パクィンの人脈で、アーケード・ファイアのオーウェン・パレットがストリングス・アレンジを担当。
そしてサウンドの肝であるベースとギターに、ザ・ウェザー・ステーションのベンとウィルが参加しており、簡素ながら深淵でエレガントなサウンドがたまりません。
(ザ・ウェザー・ステーションの「Ignorance」ことはここに書きました。

元々ソングライティング力に定評のあるジュリアですが、さらに磨きのかかったソングライティングが素晴らしく、この世代の女性シンガーソングライターの中でも頭ひとつ抜けた感じがします。

将来はエイミー・マンのような存在になるのではないかと期待しています。

対訳が付いているようなら国内盤CDも購入しようかと思ったのですが、輸入盤CDに帯と解説を付けた仕様のようなので、多分対訳なしでしょう。
最近このパターンが多いですが、コストを考えると対訳をつけられるのは売上の見込める大物だけになるんでしょうね。

アルバム収録曲のPVがふたつあったので貼っておきます。

 

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2022年8月25日 (木)

Watkins Family Hour / Watkins Family Hour Vol. II (2022)

「Watkins Family Hour」は、ショーンとサラのワトキンス兄妹がホストとなり、ゲストを迎えカバーを中心としたライブの名称で、LAのクラブ、ラルゴで2002年から定期的に行っており、今年で20周年。

20周年を記念して出ました3枚目。

2枚目は、ショーンとサラ、二人のコラボレーションに焦点を合わせたアルバムだったので、多彩なメンバーを迎えた3枚目が「Vol. II」になったようです。

Wfh2

 

Watkins Family Hourのファーストとセカンドは、以前ブログに書きました。

http://spookyelectric3.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/watkins-family.html
http://spookyelectric3.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-2b0a95.html

カバー曲は「テネシーワルツ」のようなスタンダード曲から、ゾンビーズやジャクソン・ブラウンの60~70年代の曲、比較的近年のエリオット・スミスやグレン・フリップスの曲、そして昨年のヒット曲チューンヤーズの「Hypnotized」など時代もジャンルも超えた選曲。

参加メンバーは、ファーストにも参加していたフィオナ・アップル、ベンモント・テンチ、グレッグ・リーズの他に、ジャクソン・ブラウン、ルシウス、ギャビー・モレノ、ウィリー・ワトソンなど。

そして私の注目は、今年知ってファンになったマディソン・カニンガムが2曲で参加!またまた繋がり嬉しい限りです。

(マディソン・カニンガムの最新アルバムはここに書きました。

これらの曲は、定期的に行われているライブでも演奏していた曲だと思いますが、レコーディングはわずか3日で済ませたそうです。

知らない曲は元曲も聴いてみたのですが、どの曲もWatkins Family Hour流のオルタナ・カントリーにアレンジされており素晴らしい出来。

個人的には、サラ・ワトキンスが歌うジャクソン・ブラウンの「The Last Show」、マディソン・カニンガムがヴォーカルで参加したグレン・フリップスの「Grief And Praise」(ジャクソン・ブラウン、フィオナ・アップルもバックコーラスで参加)にグッときました。

20年でたくさんの持ち曲があると思うので、短いスパンでアルバムを出してほしいです。

サラ・ワトキンスのソロアルバムに入っていても全く違和感のないチューンヤーズのカバー「Hypnotized」。

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2022年8月11日 (木)

Mavis Staples & Levon Helm / Carry Me Home(2LP)

メイヴィス・ステイプルズとザ・バンドのレヴォン・ヘルムのコラボ・アルバム。

このアルバムはどうしてもアナログで聴きたかったので、ストリーミングで我慢していたのですが、ようやくアナログを入手することができました。

Carry_me_home

本音源は、2011年にリヴォンが所有しているウッドストックのスタジオ「ザ・バーン」にメイヴィスを迎え、お客を入れた上で、両バンドのメンバーを交えて演奏されたセッションを録音したもの。

演奏された曲は、ステイプル・シンガーズ、ザ・バンドの曲の他に、ニナ・シモン、ボブ・ディラン、カーティス・メイフィールド、ローリング・ストーンズのカバーなど全12曲。

どの曲も、ソウル、ゴスペル、カントリーをミックスし濃縮した素晴らしい演奏で、それに応えるメイヴィスの歌が凄すぎです。(当時72歳!今も現役!)

リヴォンは、闘病生活から復帰後は昔のような声で歌うことはできなかったのすが、「ザ・ウェイト」では、枯れた声を絞り出して歌っており、胸を締めつけられます。

このセッションの翌年にリヴォンは亡くなってしまったので、このセッションが実現したことに感謝しかないです。

音楽の遺産として、語り継ぐべきアルバムだと思います。

アナログは、45回転の2枚組で素晴らしい音質です。リヴォンの特徴的なドラムもメイヴィスのヴォーカルも、よりダイレクトに身体に入っていく感じがします。

セッション全体の映像もあるはずなので、ぜひブルーレイで出してほしいです。

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2022年8月 7日 (日)

The Finn Brothers / Finn (2LP)

スプリット・エンズとクラウデッド・ハウスの中心メンバーとしておなじみの、ティム・フィンとニール・フィンによるフィン・ブラザーズのファースト・アルバムが、2LP仕様で初アナログ化。(発売当時のアーティスト名はFinnでした。)

Finn

発売は95年で、ティムがクラウデッド・ハウスに参加したものの、91年リリースのアルバム「Woodface」1枚で離脱した後だったので、当時はちょっと意外なリリースでした。

収録曲の全ての楽器を2人が演奏し、第3のメンバーとも言える、チャド・ブレイクが大胆なミックスを施しており、かなり実験的な内容。
実験的とはいえ、ティムとニールのソングライティングとコーラスは素晴らしく、ポップミュージックを逸脱するものではありません。

久しぶりに聴いたのですが、二人にはポール・マッカートニーの「McCartney」が頭にあったのではと思いました。

LPの2枚目は、89年に録音されたティムとニールのデモ音源10曲。
1曲の未発表曲を除き、FinnのCDシングルなどに収録されたものですが、こうしてまとめていただいてありがたいです。

これらのデモはアルバムFinnの曲のデモではなく、のちにクラウデッド・ハウスのアルバム「Woodface」などに収録される曲が中心で、これらの曲に手応えを感じて、ティムはクラウデッド・ハウスへの参加を決めたのかもしれません。

フィン・ブラザーズ名義では、2005年リリースのセカンドアルバム「Everyones Is Here」があります。(以前こちらに書きました。

クラウデッド・ハウス、ティム、ニールのソロアルバムの中でも、私はこのアルバムが一番好きなので、こちらもアナログで出してほしいです。

PVがあったの知りませんでした。ちょっと気味悪いですが。「Only Talking Sense」

 

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