2017年6月24日 (土)

Matthew Sweet / Tomorrow Forever (2017)

マシュー・スウィート6年ぶりのニューアルバム。

91年のガールフレンドもハマり、その後全アルバムを聴いてきたファンでありますが、正直最近の作品はあまり聴きかえすことはなくて。

しかし、これは良いです!
ホッとしております。

Tomorrow_forever

レコーディングはいつものようにヴェルヴェット・クラッシュのポールとリックを中心に始まったようですが、本作はカントリー系の曲が復活したことで、レコーディングの面子が変化しています。

作品に彩りを加えているのが、ジェイホークスのゲイリー・ルウリスとジャクソン・ブラウン・バンドなどで活躍中のギタリスト、ヴァル・マッカラム、そしてゾンビーズのロッド・アージェント。
ロッド・アージェントは2曲のみの参加なのですが、このピアノが素晴らしくて。
また、4曲でバングルズのデビーがドラムを叩いています。

マシュー・スウィートといえば、ジャグリーなギターサウンドのイメージが強いですが、私は「ガールフレンド」、「オルタード・ビースト」に挿入されていたカントリー系の曲が大好きで。

今回あのテイストの曲が入っていてちょっとウルウル。
ここまでマシューにのめり込んだのも、彼の書くフォーク、カントリー系の曲が自分にジャストフィットするからなのでしょう。
マシューからグラム・パーソンズを知り、のめり込んだのも大きいてす。

本作は38曲のなかから選び抜かれた17曲ということで曲も良いし、持ち味であるパワー・ポップ系の曲も冴えているので従来のファンもご安心を。

1962年ごろに書かれた女の子の油絵を使ったジャケットもナイスであります。

次作はソーンズを発展させたカントリーアルバムを期待しているのは私だけでしょうか。

ロッド・アージェントがピアノを弾く「Haunted」を紹介したかったのですがなかったので、アルバムオープニング曲「Trick」。

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2017年6月18日 (日)

Hazel English / JUST GIVE IN / NEVER GOING HOME (2017)

オーストラリア出身で現在はオークランドを拠点に活動するSSW、ヘイゼル・イングリッシュの2枚のEPをコンパイルしたもの。

まだフルアルバムはリリースしていないのですが、最初のEPが評判になったので、最新EPの曲も加え10曲入りのCDとしてリリースされました。

Hazel_english

日本盤CDも発売されていますが、ふらっと入ったお店でアナログ盤を見つけたのでそちらを購入。
(アナログは45回転の2枚組のカラー・ヴィニールでダウンロード・コード付き。)

あえてチープな作りにしていると思うのですが、こちらもネオアコ、NEW WAVE経由のギターポップにヘイゼルのキュートなヴォーカルが絶妙にマッチしています。

今過去のスタイルを模倣するのは簡単なのですが、何事もバランスが重要でそこがセンスだと思うのですが、このアルバムはセンスがいいんですよね。

プロデューサーが誰か調べたら、気になっていたバンドDay Waveのジャクソン・フィリップスでした。
Day WaveをApple Musicで聴いたらこちらもローファイながらセンスの良いサウンドで。

ジャクソン・フィリップスもオークランド在住なので、ヘイゼルとは地元繋がりだと思いますが、アメリカの地方のミュージック・シーンって、その地方での繋がりで多くの傑作が生まれているので、とても機能していると思います。

ヘイゼル・イングリッシュには、この儚くて無垢なところを残したまま、さらに素晴らしいファーストアルバムを期待したいです。

最新EPのタイトル曲「Never Going Home」。

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2017年6月11日 (日)

Beach Fossils / Somersault (2017)

久しぶりの試聴買い。
このバンドのことは全く知らなかったのですが、1曲目で掴まれました。
ビーチ・フォッシルズはブルックリンのバンドで本作で3作目。

Somersault

(日本盤はボーナストラック付き)

あとでApple Musicで過去の作品を聴いたら、かなりNEW WAVEの影響が強いダークな印象な曲が多かったのですが、新作はキラキラとしたネオアコ的なギターポップで、まさにツボでした。
甘酸っぱい曲にストリングスやサックス、フルートなどを効果的に使っていて、遠い世界に連れて行ってくれます。

今USのインディーバンドの多くはNEW WAVE期のUKバンドの影響を受けてますが、色々混ざっていて〇〇フォロワーだけでは表現できないところが面白いですね。

この手の音がアメリカの若い人たちにどう響くのか興味深いところですが、リアル・エスティトやビーチ・フォッシルズは、80年代のネオアコ、NEW WAVEにはまった方には絶対刺さると思います。

アルバムタイトルの「サマーソルト」ってどんな意味だっけと思い翻訳したら、「宙返り」でした。
(サマーソルトという言葉はプロレス技「サマーソルト・ドロップ」でしか使ったことがなかったです)

フロントマンのダスティン・ペイサーのセルフライナーノーツによると「このアルバムでサマーソルト(地面に足がつかない)な状態が君にとって実は良いことだって伝えたい」という意味だそうです。

アルバムを象徴するナンバー「This Year」。

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2017年6月 3日 (土)

Thank You, Friends: Big Star's Third Live...And More (2CD+Blu-ray)

ロビン・ヒッチコック、マイク・ミルズ(R.E.M.)、クリス・ステイミー(The dB’s)、ミッチ・イースター(Let's Active)、アイラ・カプラン(ヨ・ラ・テンゴ)、ジェフ・トゥイーディ(ウイルコ)、パット・サンソン(ウイルコ/オータム・ディフェンス)、ジェシカ・プラット…

私にとってはたまらない面子が揃ったライブイベントの実況版。

Third_live

元々は、2010年にビッグ・スターの「Third/Sister Lovers」の再現ライブ開催直前にアレックス・チルトンが亡くなってしまい、そのライブはアレックス・チルトンの追悼ライブとして行われたのですが、その後もコアメンバーで何度かライブが行われていて、本作は2016年4月にカリフォルニアのAlex Theatreのライブを収録したもの。

ビッグ・スターのオリジナル・ドラマー、ジョディ・ステファンスと再結成ビッグ・スターのメンバーだったポウジーズのケンとジョンを中心の演奏にゲストが参加するという形なのでコアなビッグ・スター・ファンも納得のパフォーマンスが繰り広げられています。また「Third/Sister Lovers」の曲は管弦楽団が入り、あの世界を再現しています。
(ちなみに音楽監督はクリス・ステイミー。)

参加メンバーはみんなビッグ・スターに多大な影響を受けた方ばかりで、付け焼き刃的な演奏は全くなく、どれも素晴らしいです。
なかでも貫禄のロビン・ヒッチコック、自分の曲のように消化しているジェフ・トゥイーディ、歌うのが楽しくて仕方がないマイク・ミルズ、完璧な歌のパット・サンソン、素晴らしいギタープレイのミッチ・イースターに痺れました。

そしてこのライブに参加しているBrett Harris、Django Haskins、Skylar Gudaszなど、今まで知らなかった方の作品もApple Musicで聴いたらすごくよくて。
改めて、ビッグ・スター、アレックス・チルトンの影響力の大きさを実感した次第です。

CDだけのものもリリースされていますが、映像は映画として作られていてクオリティーが高いし、映像を見てからCDを聴くとまた発見があるので、映像とのセットをお勧めします。


映像のトレイラーがありました。

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2017年5月21日 (日)

Andrew Combs / Canyons of My Mind (2017)

またひとり素晴らしいSSWを見つけました。
アンドリュー・クームス。
ナッシュビルを拠点に活動するミュージシャンで、86年生まれの31歳。
本アルバムで3作目なのでまだ若手といってもいいでしょう。

Andrew_combs

(アナログはダウンロードクーポン付き)

本作はレーベル「NEW WEST」から出ているようにフォーク・カントリー系にカテゴライズされるのでしょうが、この方も一つのジャンルでくくれない多様な面があります。
過去のアルバムは未聴なのですが、本作はかなりロック色が強く、米国ではライアン・アダムスあたりと比較されているそうです。

ライアンと比べるとアンドリュー・クームスの方がメランコリックな印象。
この泣きの部分で好みが分かれそうですが、声も曲も良いので私は問題なし。

ジャケが良いのでアナログを買ったのですが、本人の顔がはっきり確認できる写真がなく動画を見たら男前で。
内容バッチリのアルバムの上、ルックスも良いので、もっとプッシュしたら売れると思うのですが。

ラフトレードから出たセカンド・アルバムも入手します!

イマジネーション広がるPV「Dirty Rain」。


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2017年5月14日 (日)

Joan Shelley / Joan Shelley (2017)

前作「Over and Even」が素晴らしかったので心待ちしていたジョアン・シェリーの新作が出ました。
プロデューサーはウィルコのジェフ・トゥイーディ。
ここでも私の注目している方々が繋がり嬉しいかぎり。

Joan_shelley

「Over and Even」でパートナーを務めていたネイサン・サルズバーグが引き続き参加。
ジョアンとネイサンのアコースティックギターを中心に、前作にも参加していたジェームス・エルキントンのギターとジェフのベース、ジェフの息子であるスペンサー・トゥイーディのドラムが絡むのですが、実にシンプルで余計な音が一つもない印象。

これはジェフのプロデュースの方針だと思うのですが、ジョアンの歌とギター、それを支えるネイサンのギターで世界が出来上がっているので、それを壊さないようにシンプルな味付けにしているのだと思います。これが絶妙にジョアンの歌を引き立てていて、時代の流行り廃りに関係のない素晴らしい作品に仕上がっています。

レコーディングはジェフが所有するスタジオ「The Loft」で行われ、アルバムの半分以上の曲はファーストテイクが使用されたそうです。
近年ジェフ・トゥイーディは、多くのミュージシャンのアルバムをプロデュースしていますが、どれもすごく良くて。
もはや「ジェフ・トゥイーディのプロデュース」というだけで買いであります。

これを書くために調べていたら、2015年にネイサン・サルズバーグとジェームス・エルキントンのインスト・ギターアルバムが出ていることを見つけ、Apple Musicにあったので聴いてみたらこちらも素晴らしくて。アコースティックギター好きは要チェックです。

もうすぐジェフ・トゥイーディとジェームス・エルキントンそれぞれのニューアルバムが出るので、こちらもチェックしなければ!

アルバム「Joan Shelley」より「The Push and Pull」。

James Elkington & Nathan Salsburgで、なんとザ・スミスのカバー「Reel Around the Fountain」。

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2017年5月 5日 (金)

Derrick Anderson / A World Of My Own (2017)

事前情報なしで、レコードショップの新譜コーナーで見つけた1枚。
POPにマシュー・スウィート、スザンナ・ホフス、パット・ディニジオ(ex.スミザリーンズ)参加の文字を見つけ購入。

Aworldofmyown

デリック・アンダーソンは、90年代に活躍したパワーポップ・バンド、THE ANDERSONS!のメンバーで、ベーシスト/シンガー/ソングライター。
私、このバンド知りませんでした。
デリックは、ベーシストとして、デイブ・デイヴィス(ex.キンクス)やバングルスのツアーに参加。その後はLAのセッション・ミュージシャンとして活躍中。

本作はデリック・アンダーソン初のソロアルバムで、マシュー&スザンナ、パット・ディニジオの他にもバングルスのヴィッキー&デビー、トミー・キーン、The Muffsのキム・シャタックなどパワーポップ人脈の豪華な面子が参加しており、彼の人柄がうかがえます。

ボーカルの声がパワーポップにぴったりな甘い声だったので、CDの中ジャケを見て彼が黒人であることを知りビックリ。
パワーポップをやる黒人ミュージシャンは少ないですし。

サウンドは、まさにパワーポップの美味しいところ全部入りな感じ。
曲もすごく良いし、参加メンバーにぴんと来るようなパワーポップファンなら必聴です。

あと、リトル・リチャード、ポール・マッカートニー直系のシャウトがかっこいいロックンロール「Stop Messin' About」やビートルズのカバー「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」も入っているのでビートルズ・ファンも要チェックです。


映像には写っていませんが、マシュー・スウィートがギターで参加した曲「Happiness」。

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2017年4月29日 (土)

Ron Sexsmith / The Last Rider (2017)

ロン・セクスミスの14作目のニューアルバム「The Last Rider」が素晴らしいです。
近年の作品もグッドメロディー満載で素晴らしかったのですが、この作品はさらに良いです。

Last_rider

(日本盤はボーナス曲1曲あり)

レコーディングのミュージシャンは、ツアー・メンバーを起用。プロデュースは、ロンと盟友ドン・カー。
レコーディングは地元トロントのオンタリオ湖にあるバットハウス・スタジオで行われとのことで、サウンドからもリラックスして制作された感じがにじみ出ています。

ロンはインタビューで「僕のサウンドは常にフォーク・シンガーとブリティッシュ・インベージョンのアーティストを融合させたようなもの」と語っていますが、私はそのカテゴリーの中では、ロン・セクスミスが一番だと確信します。

本作は本当に良い曲ばかりなのですが、今までのロンの作風とは少し違う曲もあって、それも新鮮で。

ロンは近年、お気に入りのロック、フォーク、ソウルの曲を弾き語りでカバーしてYouTubeにガンガンアップしているのですが、それも曲作りに影響したのではと推察します。
(以下から54曲まとめて見られます。選曲が渋い!)

https://www.youtube.com/watch?v=IDbfyEqu2bo&index=2&list=PLT2x2nhwVXGQyQjGMQvb-166o073bCvYU

ファーストアルバムは特別として、最新作で自己ベストを更新してしまうロン・セクスミスの探究心に感動です。
コステロの前座で見てからずっと追いかけてますが、これからも追い続けます!


この季節にぴったりな曲「Evergreen」

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2017年4月22日 (土)

4月22日はレコードストアデイ

本日のレコードストアデイは、大橋歩夕 with SPOOKY ELECTRICの7インチが出るというスペシャルな日ということで、午前中からレコード店をハシゴしてまいりました!

Rsd2017

ゲットしたのは、ビートルズ、U2、スミス、アラン・トゥーサン、ドアーズ、ボウイ、スプリングスティーン、そして大橋歩夕。

ボウイ、スプリングスティーンは高額なので諦めていたのですが、タワーレコードで他店より格安だったので思わずレジに向かってしまいした。

「レコードストアデイ」という場で、自分が所属するバンドの名前の入ったレコードが、レジェンド達と共に発売され感無量であります。

大橋歩夕 with SPOOKY ELECTRICの「NEW FUNK / FAITH」はヨーロッパでのカッティングで製品盤で初めて聴いたのですが、ボトムがぐっと出ていていい感じです。
やはりアナログのふくよかなサウンドは耳に馴染みます。是非大音量でかけていただきたいです!

ディスクユニオンさんにはまだ在庫あると思うので、よろしくお願いします!

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2017年4月16日 (日)

Aimee Mann / Mental Illness (2017)

エイミー・マン、5年ぶりのニューアルバム。
テッド・レオとのユニット「The Both」があったので、そんなに空いたイメージはありません。

Menrtal_illness

(限定アナログは、ピンクヴィニール。DLクーポン付いています)

私は2000年作「Bachelor No. 2」にすごくハマって、それ以来全てのアルバムを聴いてきました。
エイミーはストーリーテイラーとして評価が高く、クールなヴォイスと美しいメロディーと非の打ち所がないSSWですが、作風にマンネリ化が見えてきたことも事実。
本人も自覚があるようで、前作「Charmer」では、カーズのようなニューウェーブ・サウンドを取り入れたりして変化を取り入れています。

本作はアコースティック・ギターやピアノ、ストリングスを中心としたサウンドで本人曰く「私はレナード・コーエンのフォーク・ロック時代のフィンガー・ピッキング・スタイルの音楽をやりたいって思っていたの。これほどまでにサウンドをそぎ落としたアコースティック・サウンドのアルバムを作ったのは今作が初めて」とのこと。

確かにティル・チューズデイ時代から70年代の王道のポップスやフォークとは反するポジションにいたので、ここまでアコースティック・サウンドはなかったです。
最初はストリングスを入れる予定はなかったのですが、数曲に試したら思いの外よかったので、結局かなりの曲に入れたそうです。

日本盤にはボーナス曲としてアルバムから外された曲が入っているのですが、これが当初の構想にあったと思われるジャグリーなアンプラグド的なアコギサウンドなのですが、トータル的にはリリースした路線で正解だったと思います。

本作はとても癒し効果があって、満足度は高いのですが、どこかで「Bachelor No. 2」を超える作品を期待する気持ちがくすぶっている自分が…
近作3タイトルを手がけたポール・ブライアンは良い仕事をしたと思いますが、次作は新しいプロデューサーでニューモードなエイミーを見せて欲しいです。

アルバムのオープニング・ナンバー「Goose Snow Cone」 (Official Audio)

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