2019年6月16日 (日)

Bruce Springsteen / Western Stars (2019)

私が初めてライブを見た外国人ミュージシャンは、ブライアン・アダムス。

1985年でした。

やっぱり外国人ミュージシャンは凄いと思ったのですが、その後すぐ見たのがブルース・スプリングスティーンだったので、その違いに唖然としたのでした。

私はあの日以来、ボスの過去の作品を聴き、新しいアルバムも全て買っているので、コアなファンだと思うのですが、特に90年以降の作品はあまりハマったものがありませんでした。

90年代に入り、私の興味もニューウェーブ、オルタナ、パワーポップ、カントリーロック、ビーチ・ボーイズ等増えていくのですが、その時代に出たボスの作品にはあまりフィットしなかったんですね。

Western_stars

(限定アナログは2枚組でブルーマーブルのカラーレコード。DL付いています。)

そして2019年のニューアルバム「Western Stars」。

本作、今の自分に完全にフィットしていて大感動!
いろんなタイミングががっちり一致した印象です。

解説によれば、このアルバムは「60年代終わりから70年代初めにかけてのサザン・カリフォルニア・ポップ・レコードにインスパイアされている」そうで、具体的にジミー・ウェッブやグレン・キャンベル、バート・バカラックの名前をあげています。

今まであまりイメージのない、ストリングスやホーン、スティール・ペダルを多用した穏やかな作風で、まさにアナザー・サイド・オブ・スプリングスティーンなのですが、どの曲もスッと心に沁み入ります。

これは歌詞も理解しなければと思い、対訳付き日本盤CDも購入。
歌詞を眺めて聴くと、より映像が浮かんできます。
このサウンドを味わうのには、アナログがベストだと思います。

ストーリーテラー、ボスの集大成のような作品ですが、曲の隅々に目を配らせたアレンジも素晴らしいです。

私の大好きなアルバムの多くに参加している、プロデューサーでありマルチプレイヤーであるジョン・ブライオンが5曲も参加していてびっくり。
(ジョン・ブライオンのソロ作品はここに書きました。

あと1曲だけですが、本ブログに最も登場するマルチ・ギタリスト、グレッグ・リーズも参加しています。

ボスは本作を「宝石箱のようなアルバム」と言っています。

私にとって大切なアルバムがまた1枚増えました。

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2019年6月14日 (金)

PicaPica / Together & Apart (2019)

ラフトレードからデビューした英国4人組フォーク・ポップバンド。
とにかくフロントの女性ボーカル二人のコーラスが美しく心掴まれました。


そしてサウンドを作っているのは、バックの男性2人。
エンジニアでもあるベースのソニー・ジョンズがプロデュースし、ミックスまで行っています。


Picapica

(アナログにはDL付いています。LPすごく音がいいです!)


曲はフォーク・マナーで、サンデー・デニーにつながるブリティッシュ・トラッドなコブシがなんとも私好み。
しかしバックのサウンドはリバイバルではなく、今のサウンドにアップデートされています。


エレクトリックな味付けはそこそこで、あくまで正統派なフォーク・ポップなのですが、このさじ加減が絶妙なのです。
この美しいコーラスを活かす、やり過ぎないサウンドメイキングが素晴らしいです。


新世代フォークは、アメリカ勢ばかりので、ブリティッシュ・フォークの逆襲に期待です!


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2019年6月 8日 (土)

Doug Tuttle / Dream Road (2019)

今この人にはまっています。
ダグ・タトル。

この方マサチューセッツ出身で、元はMMOSSというサイケバンドのギタリスト/シンガー。
現在はソロとして活動していて、このアルバムで4作目。

MMOSSは60年代風のサイケですが、ソロはほのかにサイケを感じるフォーク・ロックで、自分の好みのドンピシャ。

新作ごとにポップになっているのですが、曲もどんどん良くなっているので問題なし。

バーズ、ニール・ヤングやカート・ヴァイルが好きな方には間違いなくヒットするとすると思います。

Doug_tuttle

(LPにはDL付いています。セカンド、サードアルバムも良いです!)

ギターの音色やアンサンブルなどを聴いてもダグのギターへの強いこだわりを感じますが、エフェクターも自ら設計・製造し販売まで行っています。
mid-fi electronicsというブランドなのですが、プロの間でも評価が高いそうです。

エフェクター設計者としてのインタビュー記事がありました。
https://umbrella-company.jp/contents/mid-fi-electronics-interview/

そして、アルバムクレジットを見て気がつきましたが、全ての楽器の演奏、レコーディング、マスタリングまで全てをダグがこなしています。
まさにリアルDIYミュージシャン。素晴らしい!

ウォッチし続けたいミュージシャンがまた一人増えました。

 

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2019年6月 1日 (土)

Faye Webster / Atlanta Millionaires Club (2019)

アトランタ出身21歳のシンガーソングライター、フェイ・ウェブスターのニューアルバム。
フェイは15歳の時にデビュー・アルバムを自主でリリースしており、このアルバムはサードアルバム。

アルバム・ジャケットのせいで、エキセントリックなサウンドかと思いましたが、とても穏やかなシンガーソングライター・アルバムで、とにかく曲がいいです。

Amc

(アナログはゴールドバイナル、DLついています。)

特徴的なのは、彼女のアンニュイなボーカルとペダル・スティール。
ペダル・スティールはカントリー的な使い方ではなく、音響的に使われています。
またもう一つの重要な楽器としてエレピが効果的に挿入されており、AOR的な雰囲気も醸し出しています。

ラッパーをフィーチャーした曲があったり、色んな要素が入っているのですが、曲とアレンジが素晴らしいので統一感があります。

フェイはカメラマンとしても活動しており、色が印象的なビデオも面白いです。
このビデオもフェイ自ら監督をしているそうです。

近年、才能豊かな若手女子SSWがたくさん出てきて、嬉しい限りであります!

 

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2019年5月19日 (日)

Mavis Staples / We Get By (2019)

2月にライブアルバムが出たばかりですが、早くもスタジオアルバムがリリース!
今年80歳になるメイヴィスですが、アクセル全開です。

本作のコラボレーターは、ベン・ハーパー。
2016年のアルバム「Livin’ On A High Note」に1曲提供していますが、今回はアルバムの全曲を書き下ろし、プロデュースしています。
ベン・ハーパーからメイヴィスにプロデュースさせてほしいと懇願したそうです。

We_get_by 

レコーディングのメンバーは、メイヴィスのツアー・バンド。
ベン・ハーパーは、バンドにあれこれ指示を出さず任せる方針でプロデュース。
いつものようにリック・ホルムストロームのギターが曲の骨格をなしていますが、ダビングも最小限で、超シンプルなバンドサウンドになっています。

メッセージソングをあえて淡々と歌っているように聞こえるのですが、これはベン・ハーパーの思惑でしょう。
メイヴィス・ステイプルズという存在は影響力絶大ですから。

メイヴィスへのリスペクトと共にベン・ハーパーが自身の信念を込めて作り上げた曲に深いソウルを感じます。
それに100%応えるメイビスも圧巻です。

私はジェフ・トゥイーディーがプロデュースした作品に思入れがあるので、ベン・ハーパーとのコラボはどうなのかと気がかりでしたが、心配無用でした。

ベン・ハーパーがボーカルで参加したアルバムタイトル曲「We Get By」。

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2019年4月30日 (火)

Aldous Harding / Designer (2019)

平成最後に買ったレコード。

ニュージーランド出身のシンガーソングライター、オルダス・ハーディングのサードアルバム。
プロデューサーは前作に引き続き、PJハーヴェイとの仕事で知られるジョン・パリッシュ。

Designer

(レーベルは4AD。限定アナログはゴールド・ヴァイナル仕様でダウンロード付き。)

シンプルなアレンジのなか彼女が奏でるメロディーは、時代を超越していて、70年代の作品のようにも聴こえます。
しかし、ジョン・パリッシュと作ったサウンドは、シンプルながらも非常に計算されたアレンジと完璧なバランスで、やっぱり今の音になっています。

前作が玄人受けがすごく良かったのもうなづけまし、本作もサウンドプロダクションという意味でも絶賛されるでしょう。

4ADというと「耽美」というイメージがありますが、オルダスはどちらかといえば「幽玄」。
しかしオルダスは曲によって声を巧みに使い分けおり、幽玄だけでなく色んな表現ができるのが強みですね。

まだ数回しか聴いていませんが、本作は聴くたびに発見がありそうです。
詩もユニークで評価が高いので、対訳・ボーナストラック付きの日本盤CDも入手したいと思います。

アルバムオープニングナンバー「Fixture Picture」

 

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2019年4月21日 (日)

The Lemonheads / Varshons 2 (2019)

レモンヘッズのニューアルバムは、2009年にリリースしたカバーアルバム「Varshons」の続編。
1に比べて、フォーク、カントリー系よりの納得の選曲で、さすがカバー名人、どの曲もいい味出てます。

Varshons2

 

(アナログはYellow Vinyl!ダウンロード付き)

よく考えたら「Varshons」以降にリリースされた音源は、アウトテイクやセッション音源ばかりで、スタジオアルバムは本作が10年ぶりなんですね。

90年代に活躍したオルタナ・バンドには厳しい現状が続いていますが、イヴァンにはサヴァイヴしていただきたい!
もっと爺さんになってフォークソングを歌うイヴァンの姿をぜひ見たいので。

カバー曲と元曲のアーティストは以下です。

1. Can’t Forget (Yo La Tengo)
2. Settled Down Like Rain (The Jayhawks)
3. Old Man Blank (Bevis Frond)
4. Things (Paul Westerberg)
5. Speed Of The Sound Of Loneliness (John Prine)
6. Abandoned (Lucinda Williams)
7. Now and Then (Natural Child)
8. Magnet (NRBQ)
9. Round Here (Florida Georgia Line)
10. TAQN (The Eyes)
11. Unfamiliar (The GiveGoods)
12. Straight To You (Nick Cave & The Bad Seeds)
13. Take It Easy (Eagles)

Bevis Frondとポール・ウェスターバーグの曲が入っていたのが嬉しかったのでその2曲を貼っておきます。

Bevis Frond「Old Man Blank」

 

Paul Westerberg「Things」

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2019年4月14日 (日)

4月13日はレコードストアデイ。

今年も吉祥寺でタワーレコード、HMV、ディスクユニオンをハシゴ。

欲しいブツはほぼ購入できました。

その中でも、CDでは持っているものの、アナログで欲しかったのがこの2枚。

Rsd2019

ルー・リード2000年作の「エクスタシー」とプレファブ・スプラウトの「スティーヴ・マックイーン・アコースティック」。

ルー・リードの「エクスタシー」は、アナログをプレスしなくなった時期の作品で、唯一ドイツ盤だけ出ていたものの、現物は高価で手がです。

ルー・リードはいつも最高の音を求めていた人で、元の音も良いのですが、今回のアナログは2枚組でさらに高音質。
特にギターの音が生々しく、最高のルー・リード・サウンドを堪能できます。

プレファブ・スプラウトの「スティーヴ・マックイーン・アコースティック」は、2007年に出たデラックス・エディションの2CDに収録された名盤「スティーヴ・マックイーン」のアコースティック・バージョン。

これは弾き語りではなく、パディー・マクアルーンによってアコースティック・ギターとシーケンサーで再アレンジされた楽曲で、最初にCDで聴いた時も大感動しました。
このサウンドがとてもアナログ栄えして、最高であります。

本ブログを見ていただいている方には撃オススメです!

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2019年4月 7日 (日)

Julia Jacklin / Crushing (2019)

最近、オーストラリア出身のSSWを取り上げることが多いのですが、この方もオーストラリア出身。

ジュリア・ジャクリン。
1990年生まれの28歳で、このアルバムはセカンドアルバム。

Crushing

(アナログはグリーン・マーブル仕様、DL付いています。)

デビューは2016年だからかなり遅いデビュー。
ここ2年はツアーで世界中を回っていたそうです。

このアルバムはその2年間に身の周りに起こったことをダイレクトに綴った内容で、まるで70年代のシンガーソングライターのよう。

しかし、ギター1本で歌う曲も、オルタナを通った跡が感じられます。

バンドが入った曲もオーソドックスでシンプルだし、すごくキャラが立っている訳でもなく、淡々とした曲が続くのですが、すごく自分の琴線に響くんですよね。

多分、ニール・ヤングやロン・セクスミスに通じる歌心を感じるからと思います。

今後、ふと何度も聴きたくなるアルバムであることは間違いなしです。

シングルカット曲「Head Alone」

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2019年3月31日 (日)

Marvin Gaye / You’re The Man (Lost Album)

マーヴィン・ゲイ1972年の未発表アルバム。

アナログとデジタルで発売されました。(日本盤CDは5月に発売)

Marvin_gaye

 

(LPは2枚組。DLは入っていません。)

これ最高です!

クレジットを見て一番興味を持ったのは、LPのB面4曲のプロデューサーが、去年知って大ファンになったウィリー・ハッチなこと。

アレンジやコーラスは多分ウィリー・ハッチがやっていると思うのですが、2人の融合がすごく良くて。
このコンビで1枚アルバムを作って欲しかったですね。

とは言え、他の曲も70年代ソウル最高のエッセンスがいっぱい詰まっていて、自分の好みでは「What’s Going On」よりも好きかも。

さすがに17曲は多いですが、コンパクトにまとめて1枚のアルバムにして当時出していたら、間違いなくマーヴィン・ゲイの代表作になっていたと思います。

これこそ、リアル全ソウルファン必聴アルバムでしょう。

ウィリー・ハッチのプロデュース曲「You Are That Special One」

 

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